夜勤が特定の人に偏るのはなぜ?介護現場の原因と、公平に分担する方法
作成日: 2026年05月25日

「気づけば、また同じ人が夜勤に入っている」。
介護施設のシフトを組んでいると、こんな状況に心当たりはないでしょうか。
特定の職員に夜勤が集中すると、その人の負担は重くなり、「不公平だ」という不満が静かに積み上がります。やがて退職の理由にもなりかねません。
ただ、夜勤の偏りは、シフトを作る人の「えこひいき」で起きているわけではないことがほとんどです。多くは、夜勤に入れる人が限られている、希望が重なるといった仕組みの問題から生まれます。
そして仕組みの問題は、仕組みで解けます。この記事では、介護現場で夜勤が偏る原因を整理したうえで、現場での工夫と、シフト作成ツール「シフト屋さん」で偏りを自動的に抑える方法を紹介します。
「また同じ人が夜勤」――介護現場で偏りが起きる3つの原因
夜勤の偏りには、はっきりした原因があります。原因がわかれば、打ち手も見えてきます。
夜勤に入れる人が限られている(スキル・資格の偏在)
夜勤は、誰でも入れるわけではありません。夜勤帯は人数が手薄になるため、一定の経験や判断力が求められます。施設によっては、看護師資格や喀痰吸引などの研修修了が必要な場面もあります。
その結果、「夜勤を任せられる人」が一部に絞られ、その人たちに夜勤が回りやすくなります。新人が増えても、夜勤に入れる顔ぶれはなかなか変わりません。
希望休・希望シフトが特定の曜日に集中する
職員の希望休は、土日や連休、行事のある日などに自然と重なります。ある週末に夜勤可能な人の多くが休みを希望すれば、残った数人で回すしかありません。これが繰り返されると、「いつも自分ばかり」という偏りになります。
手作業では「全員の公平」を同時に追えない
そして最大の原因が、手作業の限界です。シフト作成は、連続勤務の上限、休日数、夜勤明けの扱い、必要な資格者の配置など、たくさんの条件を同時に満たすパズルです。
人の頭でこれを解くと、まず「シフトを成立させること」で精一杯になります。「夜勤の回数が全員で公平か」まで毎回きっちり見るのは、現実にはとても難しいのです。気づいたときには特定の人に偏っている――よくあることです。
ポイント
夜勤の偏りは、担当者の意地悪ではなく、スキルの偏在・希望の集中・手作業の限界という構造から生まれます。
偏りを放置すると、不満から離職につながる
夜勤の偏りを「仕方ない」と放置すると、どうなるでしょうか。
負担が一部の人に集中すると、その人の疲労やストレスは蓄積します。「なぜ自分ばかり」という不公平感は、職場への信頼を少しずつ削ります。こうした不満は、介護現場で離職を招く要因の一つとも言われます。
しかも、夜勤を担っていた人が辞めれば、残った人の夜勤がさらに増える悪循環に陥りかねません。だからこそ、偏りは早めに手を打つ価値があります。
シフトの「平等性」がなぜ大切かは、こちらの記事でも整理しています。
夜勤に限らず、シフトの不公平が生まれる原因と解消法を全体として知りたい方は、「介護のシフトが不公平になる原因と解消法【完全ガイド】」もあわせてご覧ください。
現場でやってきた「手動の工夫」とその限界
多くの施設は、すでに偏りを減らす工夫をしています。代表的なものを挙げます。
- 夜勤と公休から先に組む: 負担の大きい夜勤と休みを先に配置し、残りを埋めていく方法です。バランスの土台を作りやすくなります。
- 希望休のルールを決める: 「希望休は月◯日まで」「連休希望は早めに申請」などのルールで、希望の集中をやわらげます。
- 声をかけて調整する: 「今月は多めにお願いできますか」と相談し、納得感を作る方法です。
これらはどれも有効で、シフト作成の基本でもあります。介護シフト作成のコツは、こちらの記事でも紹介しています。
ただ、手動の工夫には限界もあります。条件が増えるほど、人が頭の中で「公平」を追いきるのは難しくなります。担当者が代わると基準もぶれます。そして何より、毎月この調整に時間がかかります。
ここから先は、「公平に分担する」という作業そのものをツールに任せる方法を見ていきましょう。
シフト屋さんの「負担シフトの公平な分担」で自動化する
シフト表自動作成ツール「シフト屋さん」には、夜勤のような負担の大きいシフトを自動で公平に分担する機能があります。仕組みを順に説明します。
「夜勤に就ける人」の中で自動的に分担する
まず、公平に分担したいシフト(夜勤や遅番など)を選びます。
分担の対象になるのは、そのシフトに実際に就ける人だけです。具体的には、出勤できて、必要なスキルや資格を持っている職員です。夜勤に入れない人を無理に数に入れることはありません。「夜勤を任せられる人の中で、なるべく公平に」という考え方です。
公平の「考え方」を選ぶ(比例か、均等か)
ここがこの機能の特徴です。「公平」には、実は2つの考え方があります。シフト屋さんでは、どちらで分担するかを選べます。
- 出勤日数に応じて分担(比例・推奨): たくさん出勤する人には多めに、少ない人には少なめに、夜勤を割り当てます。
- 出勤日数に関わらず同じ回数(均等): 出勤日数に関係なく、できるだけ同じ回数になるように割り当てます。
たとえば、月20日勤務のAさんと月10日勤務のBさんがいて、夜勤が月に6回必要だとします。
| 考え方 | Aさん(月20日) | Bさん(月10日) |
|---|---|---|
| 出勤日数に応じて(比例) | 4回 | 2回 |
| 同じ回数(均等) | 3回 | 3回 |
常勤とパートが混在する介護現場では、「比例」のほうが現実に合うことが多いでしょう。「全員の夜勤回数をそろえたい」なら「均等」が向きます。
希望と公平の「バランス」を調整する
夜勤を多めに希望する人もいれば、避けたい人もいます。希望と公平は、いつも一致するとは限りません。
そこでシフト屋さんでは、公平さの優先度を「希望を優先/バランス(推奨)/公平優先」の3段階から選べます。希望を尊重しつつ偏りを抑えたいなら「バランス」、偏りを小さくすることを重視するなら「公平優先」と、施設の方針に合わせて調整できます。
結果は「高負担シフトの分担」で誰が何回かを見える化
シフトが自動で作られると、シフト表の下に「高負担シフトの分担」という一覧が表示されます。
ここには、対象シフトに就ける職員ごとに「実際の回数」「公平な目安の回数」「偏りの有無」が並びます。目安より多く入っている人がいれば「偏り」として色付きで示され、どこを調整すべきか一目でわかります。
大切なのは、これが実際に組まれたシフトをもとにした数字だという点です。設定上の理想ではなく、現実の配置で公平になっているかを確認できます。職員へ説明するときも、数字で示せると納得を得やすくなります。
あくまで「なるべく公平に」――両立しないときは多少偏ることも
ひとつ、正直にお伝えします。この機能は「なるべく公平に」を目指すものです。夜勤の偏りを必ずゼロにできるものではありません。
休み希望や、必要なスキルを持つ人の配置、その他の必須ルールと両立しない場合は、それらが優先され、結果として多少偏ることがあります。これは仕様です。
それでも、手作業で毎月公平を追いかける負担と比べれば、「考え方を選ぶだけで自動的に公平へ近づけ、偏りを数字で確認できる」価値は大きいはずです。
「比例」と「均等」、どちらを選べばいい?
迷ったときの目安をまとめます。
- 常勤・パートで勤務日数に差がある → 「出勤日数に応じて(比例)」が公平に感じられやすい
- 全員の夜勤回数をできるだけそろえたい → 「同じ回数(均等)」
- まず試したい → 推奨の「比例」+優先度「バランス」から始め、結果の偏りを見て調整
「比例」と「均等」のどちらが自分の職場に向くか、回数の決め方をもっと詳しく知りたい方は、「夜勤回数の公平な決め方|『比例』と『均等』の考え方」で深掘りしています。
よくある質問
Q. シフト屋さんを使えば、夜勤の偏りは完全になくなりますか?
完全になくすことを保証するものではありません。この機能は「なるべく公平に」分担するもので、休み希望や必要なスキル、その他の必須ルールと両立しない場合は多少偏ることがあります。ただし、手作業よりも偏りを抑えやすく、結果を数字で確認できます。
Q. パートや非常勤が多い職場でも使えますか?
使えます。「出勤日数に応じて(比例)」を選べば、勤務日数の少ない人には夜勤も少なめに配分されます。常勤とパートが混在する介護現場に合いやすい考え方です。
Q. 設定はシフトを作るたびに必要ですか?
いいえ。プロジェクト(施設全体)の設定として保存しておけば、新しく作るシフト計画に初期値として引き継がれます。もちろん、個別のシフト計画ごとに変えることもできます。
Q. 夜勤以外のシフトにも使えますか?
使えます。遅番など、負担が大きいと感じるシフトを対象に選べます。
まとめ
夜勤が特定の人に偏るのは、担当者のせいではありません。スキルの偏在、希望の集中、手作業の限界という、仕組みから生まれる問題です。
だからこそ、仕組みで解くのが近道です。シフト屋さんの「負担シフトの公平な分担」を使えば、夜勤に就ける人の中で、選んだ考え方(比例/均等)に沿って自動的に分担し、結果の偏りを数字で確認できます。
「また同じ人が夜勤」に心当たりがあるなら、一度試してみてください。シフト屋さんは、アプリのインストール不要で、無料から使い始められます。
シフト屋さんは無料プランから試せます。まずは 1 ヶ月のシフト表から、試してみてください。
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